事前準備ガイド(試用サービス)
目次
■ 1. はじめに
3DCG アセット変換試用版サービス(α版)(※以下、試用サービス)では、開発中のデータ変換を無料でお試しいただけます。
無料でのご利用にあたり、変換のためにいくつか事前にご対応をお願いしたいことがございます。
お手数をおかけしますが、チェックリストに記載の内容に従って、データのセルフチェックにご協力をお願いいたします。
■ 2. 登録可能なデータ
試用サービスでは、以下の要件を満たすデータについてご登録いただけます。
データ形式
- MAYA(シーンファイル(2020-2023)+Arnold(6.0.3-7.1)で制作した3Dモデルデータ
※各種プラグインによる表現(XGenやサードパーティーの独自プラグインなど)の変換サポートには、試用サービスでは対応しておりません。
登録データ数
- 利用者あたり、変換可能な3Dアセットデータ数は最大10個までとさせていただきます。
※ファイル内に10個以上の3Dアセットデータが存在している場合には、検品時に確認のご連絡をさせていただきます。
ファイル構成
- テクスチャなどのファイルパスは相対パスにしてください。
- シーンファイルには、変換するアセットファイルが1つだけ配置されている状態にしてください。
- 変換データとしてアップロードするために、Mayaプロジェクトファイル単位でZipファイルに圧縮お願いいたします。
※シーンファイル内に複数のアセットが含まれる場合、開発版では変換ができません。可能な限り、変換する3Dモデルごとにシーンファイルを分けて頂きますよう、ご協力お願いいたします。
ファイル名・アセット名
- 半角英大文字、半角英小文字、半角数字、一部半角記号[-(ハイフン)][_(アンダーバー)]のみ、利用可能です。
※変換エラー防止の為、それ以外の文字を使用している場合は事前にリネームをお願いします。
データ容量
- ご登録頂くデータの容量は最大2GBまでとさせていただきます。
※アップロードフォルダに2GB以上のデータが存在している場合には、検品時に確認のご連絡をいたしております。
■ 3. 事前チェック
ファイルをアップロードする前に、Mayaデータの変換準備として事前チェック項目のご確認・ご対応をお願いいたしております。
詳細のチェック項目は、以下のチェックリストをご確認ください。
| ▢ | 1 | 編集履歴(History)の削除 | 
|---|---|---|
| ▢ | 2 | UV未展開ポリゴンの確認 | 
| ▢ | 3 | 階層構造(Hierarchy)の解除 | 
| ▢ | 4 | 3Dモデル原点位置の確認 | 
| ▢ | 5 | ファイルパスを相対にする | 
※ チェックリストの項目を対応する際は、必ず元データのバックアップを取って変更を行ってください。
[3-1] 編集履歴(History)の削除
3Dモデルに編集履歴が残っていると、変換時に不具合の原因となる場合がございます。
編集履歴が残っている場合は、削除してください。
対応手順
【1】Mayaのビュー上で、3Dモデルを選択。Channel Boxの、INPUTSに履歴(History)があるか確認します。履歴がある場合は次の手順で削除します。
 
        【2】メニューから、Edit > Delete → Delete by Type → History を選択で、履歴を削除できます。
 
        [3-2] UV未展開ポリゴンの確認
Mayaでは、ツールの仕様上、部分的にUV情報がないポリゴンを含んだ3Dモデルを作ることが可能なため、データに残っていると変換時に不具合の原因となる場合がございます。
UV未展開のポリゴンが含まれていないか、確認してください。
対応手順
【1】3Dモデルを選択し、UV → UV Editor を開きます。
 
        
          【2】UV Editor内メニューから、UV sets > Current
          UV Set に、3Dモデルに設定されたUVsetのリストが表示されます。
※UV
          Editorの他、UV Set Editorからも同様に確認できます。
        
 
        [3-3] 階層構造(Hierarchy)の解除
3Dモデルに複雑な階層構造がある場合、変換時に不具合の原因となる場合がございます。
Hierarchy が設定されている場合は、解除してください。
対応手順
【1】3Dモデルを選択して、親子関係(Parent)やGroupの階層構造がある場合、Edit > Hierarchy から、Ungroup または Unparent を選択してHierarchyを解除します。
 
        [3-4] 3Dモデル原点位置の確認
シーンの原点位置以外に3Dモデルが配置されている場合、変換時に不具合の原因となる場合がございます。
Pivot位置が適切に設定されているか確認し、原点位置以外にある場合は、3DモデルのTransformをシーンの原点位置に設定してください。
対応手順
【1】TransformをFreezeするために、Modify > Transform → Freeze Transformationsを選択します。
 
        【2】Freeze Transformations Options で、以下を選択、Freeze Transform ボタンでFreezeします。
- Freeze:Translate、Rotate、Scaleにチェック
- Lock normals:Never、Preserve normalsにチェック
 
        【3】Attribute Editor を開き、Transform Attributesの値を確認します。シーン原点(0,0,0)の値と、Scaleの値(1,1,1)が正しく設定されているか確認してください。
同時に、Local Spaceに0以外の数値が入っていないか、確認してください。
 
        【4】以下のように、3Dモデル自体から離れた位置にTransformが設定されている場合は、次の手順で修正してください。
 
        【5】3Dモデルを選択、原点位置に移動します。【1】で説明した手順でFreezeします。
 
        【6】次に、 Modify > Transform → Reset Transformations でTransformをリセットします。
Resetは全てにチェックを入れ、Reset Transformでリセットします。
Transformを変更したら、必ず [3-1] 編集履歴(History)の削除も行ってください。
 
         
        【7:Advanced】3Dモデルの縮尺が正しい状態かも、あわせて確認しておきましょう。スケールが正しくない場合は、調整を行ってください。
縮尺は定規ツール(Distance Tool)を使用して確認します。ビューポートを正投影(Front、Topなど)に切り替え、Create > Construction Aids → Measure Tools → Distance Toolを選択します。
 
         
        ビューポート上で左クリックし、始点と終点を指定すると2点間の距離が表示されます。
距離の単位を確認したい場合は、Windows > Editors → Settings/Preferences → Preferencesを開きます。Preferencesで、Settingsを選択。Working Units の設定を確認してください。
 
        [3-5] ファイルパスを相対にする
テクスチャなどのファイルパスが絶対パスになっている場合、変換時に読み込まれず、変換結果が大きく異なる原因となります。必ず相対パスに変更を行ってください。
また、Project設定が適切な状態で設定されていない場合、相対パスの設定時にスクリプトエラーとなりますので、あわせて確認をしていきます。
対応手順
【1】File > Project → Project Windowを選択、該当のMayaシーンプロジェクトの設定が適切か確認します。
 
        【2】Current Project とLocation に設定されているProject名とフォルダパスを確認します。
 
        【3】Project設定を変更する場合は、File > Project → Set Project…を選択、指定すべきProjectフォルダを選択し、Setで設定します。
 
         
        【4】MayaのProjectフォルダ内の「scenes」にシーンファイルが、「sourceimages」にテクスチャ画像が保存されているかを確認します。
 
        【5】 Windows > Editors → General Editors → File Path Editor を開き、テクスチャ画像のファイルパスが相対パスになっているか、確認します。「../sourceimages」になっていれば、問題ありません。
絶対パスになっている場合や、Projectフォルダ以外を参照してしまっている場合は、以下の手順でファイルパスを変更します。
File Path Editorで変更したいファイルパスを選択、Auto Resolveを選択します。
 
        【6】Auto ResolveのBase Pathが、変更したいファイルパスになっているのを確認します。
Copy Filesをチェックし、DestinationにはProjectフォルダ内にあるsourceimagesを指定します。
Copy & Repat All Filesを選択、Overwrite Existing Filesをチェックし、Auto Resolveをクリックすると、指定したsourceimageフォルダへ全てコピー・上書きされます。
 
        【7】File Path Editorを再度開き、相対パスに変更されていればOKです。
 
        ■ 事前準備完了!
全てのチェックが完了したら、2.登録可能なデータに記載の内容に従って、ファイルを準備してください。チェック項目の他にも、ファイルサイズや命名規則など、対応すべき箇所がありましたら、ご対応をお願いいたします。
Zipファイルまでご用意ができましたら、事前準備は完了です。ご対応ありがとうございました。
サービスマニュアルの「アップロード手順」に従い、アップロードをお願いいたします。
■ 困ったときは
上記手順を行っても、変換できないデータである場合、検品時のチェック修正依頼箇所としてご連絡いたします。試用サービスのため、可能な限りセルフチェックをお願いしておりますが、ご対応が難しい場合はご相談ください。
事前準備やチェック項目について不明な点がございましたら、ご連絡ください。ただし、開発中のサービスのため、全ての質問にはご回答できない場合がございます。予めご了承ください。